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最低限知るべき5つのポイント

外国人労働者数は年々増加し、2024年には約230万人を突破しました。 すでに多くの中小企業が外国人材の受け入れを始めており、「初めて外国人採用に取り組む企業」も急増しています。

一方で、

  • 何から始めたら良いのか分からない
  • 在留資格が複雑
  • トラブルが心配

といった不安の声も多く聞かれます。

本記事では、初めての企業が、最低限ここだけ押さえれば大丈夫という5つのポイントを、最新データと図解を交えて分かりやすく解説します。

1. 在留資格(ビザ)の基礎を理解する

外国人採用の第一歩は「在留資格を正しく理解すること」です。 在留資格によってできる仕事・要件・雇用形態が大きく異なり、ここを誤ると採用後に「本当は働けない」という重大なトラブルにつながります。

出典:厚生労働省「外国人雇用状況」の届出状況(令和6年10月現在)を基に作成

図のとおり、2024年の外国人労働者の内訳は以下のようになっています。

専門的・技術的分野:31%(718,812人)
 ⇒高度人材。技人国の中心で、即戦力として採用されやすい。

身分系:27%(629,117人)
 ⇒永住者・日本人配偶者等。就労制限なしで最も自由度が高い。

技能実習:20%(470,725人)
 ⇒2027年より「育成就労制度」へ移行予定。

資格外活動(留学生):17%(398,167人)

特定活動:4%(85,766人)

特定技能:15.7%(285,585人・別枠)
 ⇒人手不足産業の即戦力として急増中。

KAKKI が主に扱うのは「技人国」「特定技能」であり、どちらも中長期の戦力化が期待できます。

2. 日本と海外の“文化の違い”を理解する

外国人採用の成功は、採用そのものより受け入れ後のコミュニケーション に左右されます。

企業側の課題(長野県調査)

  • コミュニケーションが難しい:53%
  • 生活・文化の違い:47%

外国人側の課題(民間調査)

  • 日本人とのコミュニケーションに悩みがある:8割以上

文化理解で特に重要な3点

①指示は「具体的+視覚的」に

⇒空気を読む文化は日本特有。
「期限・基準・目的」を明確に伝えることでミスが激減します。

②残業・飲み会は任意として扱う

⇒仕事とプライベートをはっきり分ける文化が主流。

③生活サポート

⇒入社後の不安を減らし、定着率を大きく左右します。

※特定技能・技能実習の場合は 登録支援機関・監理団体が義務的に対応。
実際に筆者の経験では、相手の文化を尊重し、積極的にコミュニケーションを取る姿勢が、外国人材のマネジメントを円滑に進めるうえで大きな効果を発揮しました。
日常の会話の中で相手の文化や価値観に興味を示すだけでも、信頼関係が築かれ、仕事上のコミュニケーションが格段にスムーズになります。

3. 外国人採用の「募集方法」を理解する

外国人採用には大きく3つのルートがあります。

図からも分かる通り、3つの採用方法には特徴があります。

① 人材紹介会社

メリット

  • ビザ理解のあるプロがスクリーニング
  • ミスマッチ低減
  • 即戦力人材の採用がしやすい
  • 初めての企業と相性が良い

デメリット

  • 紹介料が発生する。(想定年収の〇〇%または定額)
  • 社内にノウハウがたまりにくい

② 求人媒体(ハローワーク・求人サイト)

メリット

  • 低コストで開始できる
  • 自社ブランディングにつながる

デメリット

  • 広告費というランニングコスト
  • 応募が来ない職種も多い
  • 書類選考・対応の工数が増える

③ 自社ネットワーク・直接採用

メリット

  • カルチャーフィットの見極めがしやすい
  • ノウハウが蓄積される

デメリット

  • ノウハウ不足だとうまくいかない
  • 自社で集客広告費が必要なケースもある

初めて企業に最も現実的なのは「紹介会社 × 求人媒体」併用パターンです。

「質を担保する紹介会社」と「数を集める求人媒体」のこの2つの強みを掛け合わせる採用モデルが、初めて外国人材採用に取り組む企業にとって、もっとも現実的で成功率の高い方法と言えます。

4. 受け入れ準備(現場・生活・コミュニケーション)

採用が決まってからが本当のスタートです。

介護分野の調査では、受け入れ体制を整えた企業ほど定着率が高いことが分かっています。

(外国人介護人材定着度調査 2024)

現場での準備

  • やさしい日本語・写真入りマニュアル
  • OJT担当・メンターの設定
  • 安全衛生は必ず視覚化して説明

生活サポート(任意だが効果大)

  • 住居・市役所手続き
  • 銀行・携帯の契約
  • 地域ルール説明

※特定技能・技能実習は 登録支援機関・監理団体が生活支援を義務化。

コミュニケーション体制

  • 月1回の面談
  • 会社側からの積極的なコミュニケーション
  • 悩みは早期に発見して解決

外国人材の定着は「採用後の環境づくり」がすべてです。

受け入れ準備を整えることで、早期離職を防ぎ、長く活躍してもらえる「戦力化」につながります。

5. 法令遵守と在留資格管理は最重要

厚生労働省は明確に「労働法・社会保険は日本人と同じ適用」と示しています。

  • 労基法、最低賃金法
  • 社会保険加入(条件が同じなら加入義務)
  • 在留カードの確認
  • 更新期限の管理

法令遵守と適切な在留資格管理は、外国人採用の土台です。

この部分をしっかり押さえることで、トラブルを避け、安心して外国人材を受け入れられる体制が整います。これらのミスは企業責任に直結するため、行政書士などの専門家と連携する企業が増えています。

さて、ここまで読んでいただいた方は、きっとこう感じたはずです。

「なんかややこしい…」「ルールも多いし大変そう…」

その感覚は正しいです。

外国人材の受け入れには、在留資格の理解、文化差への対応、受け入れ準備、法令遵守など、一定の知識と運用力が必要になります。

では、「果たしてそこまでして外国人材を受け入れるメリットは本当に大きいのか?」

結論:メリットは「非常に大きい」です。

人手不足が構造化した日本において、外国人材を受け入れることは、単なる人手の補填ではなく、企業の成長戦略そのものです。 その根拠として、なぜ今、外国人採用を行う企業が増えているのかを、パーソル総合研究所の最新データから見ていきましょう。

出典:日本政策金融公庫、パーソル総合研究所のデータを基に作成

図の通り、多くの企業が 日本人採用の限界を突破する解決策 として外国人採用を選んでいます。

業績へのポジティブな効果(日本政策金融公庫)

  • 売上が増加
    ⇒外国人雇用企業:58.5%(全体 43.4%)
  • 採算状況が改善
    ⇒38.2%(全体 30.5%)
  • 生産性向上
    ⇒41.1%(全体 32%)

つまり、
外国人を採用した企業の方が総じて成果が出ているということです。

外国人材の存在は、人手不足を補うだけでなく、職場に新しい風を生み、組織に前向きな活力を与えてくれる多くの企業がそう実感しているのです。

まとめ:5つのポイントが分かれば「初めて」でも大丈夫

外国人採用で重要なのは次の5つです。

  • 在留資格の理解
  • 文化理解とコミュニケーション
  • 採用ルートの最適化
  • 受け入れ体制の構築
  • 法令遵守と在留管理

さらに、外国人採用は

売上・生産性の向上、人材不足の解消に直結することがデータで明らかです。

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