制度・在留資格

今後、外国人材の採用競争が激化する分野はどこか?

2026年3月、特定技能制度において大きなニュースがありました。

外食分野では、特定技能1号の在留者数が受入れ見込数(5万人)に到達する見込みとなり海外人材の新規受入れが事実上停止される事態となりました。

特定技能制度の活用が広がるなかで、分野によっては受入れ見込数との距離がかなり縮まってきました。

「自社の業界はまだ余裕があるのか」
「今は外国人採用をしていないけれど、この先も本当に必要ないのか」


このように感じている企業の方も多いのではないでしょうか。

特定技能1号は、深刻な人手不足を補う制度として多くの業界で使われています。一方で、分野ごとには受入れ見込数(実質的の上限)が定められております。

そこで今回は、特定技能1号の充足率と増加ペースをもとに、今後の外国人採用市場を見ていきます。

現在の特定技能1号の充足率

まずは、外食業以外に、今どれくらい受入れが進んでいるのかを見てみましょう。

出典:出入国在留管理庁「特定技能在留外国人数(令和7年12月末現在)」および2026年1月23日閣議決定後の各分野別運用方針を基に作成

図を見ると、飲食料品製造業、建設、介護は既に受入れ見込数の半数を超えており、外国人材への依存度が高いことが分かります。特に飲食料品製造業は充足率70%に達しており、今後も人材確保競争が続く可能性があります。

一方で、工業製品製造業やビルクリーニングなどは受入れ余地が残されているように見えますが、充足率だけで今後を判断することはできません。

今後を見るなら増加ペースも外せない

もう一つ大事なのが、どのくらいのスピードで増えているかです。

入管庁の特定技能在留外国人数は半年ごとに公表されているため、ここでは前年同時期比で見るのが分かりやすいと思います。充足率だけではまだ余裕があるように見える分野でも、増加ペースまで重ねて見ると印象が変わることがあります。

出典:出入国在留管理庁「特定技能在留外国人数(令和6年12月末現在)」および「特定技能在留外国人数(令和7年12月末現在)」を基に作成

増加率を見ると、宿泊、航空、介護分野で特に外国人材の受入れが急速に進んでいることが分かります。充足率がまだ高くない分野であっても、増加ペースが速ければ数年後には人材確保競争が激化する可能性があります。

企業が外国人採用を検討する際は、現在の在留者数だけでなく、どの分野に人材需要が集中しているのかも確認することが重要です。

KAKKIが注目する5分野

こうした充足率と増加率を踏まえて、弊社が今後の採用競争に注目している5分野をまとめました。

なお、外国人材の採用競争は単純に充足率だけで決まるものではありません。受入れ見込数に対する在留者数、近年の増加率、業界全体の人手不足状況などを総合的に見る必要があります。

そこで、「充足率」と「増加率」の両方の視点から、今後特に採用競争が激化すると考えられる5分野を選定しました。

もちろん、制度改正や景気動向によって状況は変わる可能性があります。それでも、充足率が高い分野や増加ペースが速い分野では、今後さらに外国人材の確保競争が強まる可能性があります。

まだ外国人採用を始めていない企業でも、早めに情報収集をしておくことは大切です。

特に、今回ご紹介した5分野に関わる企業は、今後の採用環境の変化を見据えながら、中長期的な人材戦略を考えていく必要がありそうです。

1号の数字だけでは見えないこともある

ただ、ここで見ている数字は特定技能1号だけを対象としたものです。

特定技能1号の人材が特定技能2号へ移行したり、介護分野で在留資格「介護」へ移行したりすると、その分だけ特定技能1号の在留者数は減少します。また、一定数の帰国者も発生するため、受入れ見込数に余裕が生まれる可能性もあります。

特定技能制度は2019年にスタートしましたが、実際に多くの外国人材の受入れが進んだのはコロナ禍以降です。そのため、2025年から2027年頃にかけては、特定技能1号の在留期間上限である5年を迎える人が増えてくる時期に入ります。

今後は、新規流入だけでなく、特定技能2号への移行や在留資格の変更、帰国の動きも含めて見ていく必要があります。

これからは採用だけでなく育成も重要

企業としては、せっかく採用した人材には、帰国するよりも長く働いてほしいと考えるケースが多いはずです。その意味では、これからの外国人採用は、採ることだけでなく、育てて定着してもらうことがますます重要になります。

特定技能2号については、外食業と漁業を除き、制度上は日本語能力試験(JLPT)等の合格要件は設けられていません。

ただし、試験は日本語で実施されるため、内容を正確に理解し合格を目指すには一定の日本語力が必要になります。また、現場で長く活躍するためにも、日本語による指示理解やコミュニケーション能力は重要な要素です。

KAKKIでは、登録支援業務に加えて、日本語教育にも力を入れています。

採用だけで終わらせず、定着や将来のキャリア形成まで見据えて支援することが、企業にとっても外国人材にとっても、より良い結果につながると考えています。

KAKKIの支援

今回ご紹介したように、今後は外国人材の採用だけでなく、「どのように定着してもらうか」「どのように育成していくか」がますます重要になっていきます。

KAKKIでは、

  • 外国人材採用に関する相談
  • 登録支援業務
  • 日本語教育の提供
  • 特定技能2号や在留資格「介護」へのキャリア形成支援

まで、実務に即した形でサポートしています。

  • 「外国人採用を検討している」
  • 「採用した人材の定着率を高めたい」
  • 「特定技能2号への移行も見据えて育成したい」

このようなお悩みをお持ちの企業様は、ぜひ一度ご相談ください。