制度・在留資格

【2027年4月開始】特定技能「物流倉庫」とは?受入対象企業・要件・業務内容を徹底解説

2027年4月から、新たに特定技能制度の「物流倉庫分野」が追加される予定です。

近年、日本では少子高齢化による労働力不足が進む一方で、Amazonや楽天などのインターネット通販の利用拡大により、物流倉庫で取り扱う荷物の量は増加しています。

物流倉庫業界では人材不足が深刻化しており、2024年時点で約19,000人の人手不足が発生しています。さらに、国内人材の確保やDX・自動化を進めても、2030年には約18,300人の人材不足が続くと予測されています。

こうした状況を受け、政府は2026年1月の閣議決定において、2027年4月から物流倉庫分野での特定技能外国人の受入れを開始する方針を示しました。

今後3年間で、

  • 特定技能1号:11,400人
  • 育成就労:6,900人

合計18,300人の外国人材受入れが見込まれています。

出典:国土交通省「物流倉庫分野における特定技能及び育成就労制度の運用方針(別紙12)」を基に作成

本記事では、以下の5つについて分かりやすく解説します。

1.受入対象企業

出典:国土交通省「物流倉庫分野における特定技能及び育成就労制度の運用方針(別紙12)」を基に作成

上記の図の通り、物流倉庫分野の受入対象企業は大きく3つに分類されます。

①倉庫業者

倉庫業法に基づく登録を受けた事業者

②受託業者

登録倉庫業者から委託を受けて、その倉庫内で作業を行う事業者

③運送事業者

一般貨物自動車運送事業者等で、自ら物流センターや倉庫業務を行う事業者

例えば、

  • 倉庫会社
  • 物流センター運営会社
  • 3PL事業者
  • EC物流事業者
  • 運送会社が運営する物流センター

などは、物流倉庫分野の受入対象となる代表的な事業者です。

2.受入対象企業の要件

受入れを行うためには、以下の条件を満たす必要があります。

  • 入出荷、検品、仕分け、保管、ピッキング、梱包など倉庫内業務を実施している
  • 外国人材を直接雇用する
  • 日本人と同等以上の報酬・待遇を確保する
  • 物流管理システム(WMS等)の導入など、適切な物流管理体制を整備している
  • 分野別協議会への加入等、制度上必要な手続きを行う

また、受入れ後には外国人材への支援計画の実施も必要になります。登録支援機関への委託を検討される場合は、KAKKIまでお気軽にご相談ください。

3.物流倉庫分野で外国人材が従事できる業務

出典:国土交通省「物流倉庫分野における特定技能及び育成就労制度の運用方針(別紙12)」を基に作成

上記の図の通り、物流倉庫分野では入荷・受入から流通加工まで、幅広い倉庫内業務に従事できます。

①入荷・受入れ業務

  • 荷受け
  • 検品
  • 仕分け

②保管業務

  • 棚入れ
  • 保管
  • 在庫管理

③出荷準備業務

  • ピッキング
  • 梱包
  • 検品

④流通加工業務

  • 値札付け
  • タグ取付け
  • セット組み

また、貨物の移動やフォークリフト等の車両作業にも従事できます。

近年ではベトナム語、インドネシア語、ミャンマー語、英語などに対応した教材や補助資料を用意している教習機関も増えており、多くの外国人材が資格を取得して物流現場で活躍しています。

配送業務との違い

物流倉庫分野では、トラック配送や集荷といった運転業務は対象外です。

これらは「特定技能 自動車運送業分野」に該当します。

また、物流倉庫分野と自動車運送業分野の在留資格を同時に取得することはできません。

  • 倉庫内作業が中心 → 物流倉庫分野
  • トラック運転・配送が中心 → 自動車運送業分野

として受入れを行う必要があります。

4.外国人材に求められる日本語・技能要件

物流倉庫分野で特定技能1号として働くには、以下の要件を満たす必要があります。

技能試験

物流倉庫分野特定技能評価試験(予定)

※技能実習から移行する場合など、一定の条件を満たす場合は技能試験が免除されるケースがあります。

日本語試験

日本語能力A2以上

目安としては、

  • JLPT N4以上
  • JFT-Basic A2以上

となります。

A2レベルは、「職場での基本的な指示を理解できる」「簡単な報告や会話ができる」レベルの日本語能力です。

5.受入企業が準備すべきポイント5選

制度開始後は、多くの企業が一斉に採用活動を始めることが予想されます。そのため、今から準備を進めておくことが重要です。

①自社が受入対象企業に該当するか確認する

まずは自社が受入対象となるか確認しましょう。

②任せる業務を整理する

どの工程で人手不足が発生しているのかを洗い出します。

③採用計画を立てる

必要人数や採用時期を整理します。

④安全教育体制を整備する

フォークリフトや倉庫内作業に関する安全教育体制を整備します。

⑤登録支援機関を選定する

受入れ後の支援体制も含めて検討しておきましょう。

まとめ

物流倉庫分野の特定技能制度は、物流業界の深刻な人手不足に対応するため、2027年4月から新たに開始される予定です。

ポイントは以下の通りです。

  • 今後3年間で18,300人規模の外国人材受入れが見込まれている
  • 受入対象は「倉庫業者」「受託事業者」「運送事業者(一部)」の3類型
  • 外国人材は入荷・受入、保管、出荷準備、流通加工など幅広い倉庫内業務に従事できる
  • トラック配送や集荷などの運転業務は対象外
  • 受入れには直接雇用や管理体制整備などの準備が必要

物流業界の人材不足が深刻化する中、特定技能制度は今後ますます重要な採用手段になると考えられます。

KAKKIの支援

KAKKIでは、企業様の受入準備から採用後の定着支援まで一貫してサポートしています。

  • 制度説明
  • 受入対象企業の確認
  • 採用計画の立案
  • 人材紹介
  • 登録支援
  • 定着支援

物流倉庫分野での外国人材活用をご検討中の企業様は、お気軽にご相談ください。