2026年7月3日、出入国在留管理庁から「特定技能1号の分野ごとの受入れ見込数や在留者数等」に関する最新データが公表されました。
2026年3月末時点の特定技能1号外国人は、404,527人。
2019年4月に特定技能制度がスタートしてから約7年で、初めて40万人を超えました。
2025年3月末時点では299,154人だったため、この1年間だけでも105,373人増加したことになります。
今回は、2026年7月に新たに公表された数字をもとに、特定技能外国人の受入れが現在どこまで進んでいるのかを見ていきます。
特定技能1号外国人は40万人を突破
まず、特定技能1号全体の状況を見てみましょう。
2026年3月末時点の特定技能1号外国人は404,527人です。
一方、政府が示している特定技能1号の受入れ見込数は、19分野合計で805,700人。
受入れ見込数に対する現在の在留者数の割合は50.2%となっています。

特定技能制度が始まった当初は、一部の業界や企業が利用する制度という印象もありました。
しかし、現在では40万人を超える外国人が特定技能1号として日本で働いています。
数字だけを見ても、特定技能が日本の人手不足を補う仕組みとして大きく広がっていることが分かります。
どの分野で受入れが進んでいるのか
次に、分野別の在留者数を見てみます。
2026年3月末時点で特定技能1号外国人が多い分野は、以下のとおりです。
| 分野 | 在留者数 | 受入れ見込数 | 割合 |
|---|---|---|---|
| 飲食料品製造業 | 96,367人 | 133,500人 | 72.2% |
| 介護 | 74,745人 | 126,900人 | 58.9% |
| 工業製品製造業 | 59,038人 | 199,500人 | 29.6% |
| 建設 | 51,055人 | 76,000人 | 67.2% |
| 外食業 | 47,714人 | 50,000人 | 95.4% |
| 農業 | 39,950人 | 73,300人 | 54.5% |
人数が最も多いのは飲食料品製造業の96,367人です。
続いて介護が74,745人、工業製品製造業が59,038人、建設が51,055人、外食業が47,714人となっています。
この上位5分野だけで、特定技能1号全体の約8割を占めています。
つまり現在の特定技能外国人の受入れは、すべての業界で均等に進んでいるわけではなく、特に人手不足の大きい一部の分野を中心に進んでいることが分かります。
在留者数だけでは見えない「受入れの進み具合」
今回のデータを見る際には、単純な在留者数だけでなく、受入れ見込数に対してどこまで受入れが進んでいるかを見ることも重要です。
例えば、工業製品製造業の在留者数は59,038人で、全分野の中でも3番目に多くなっています。
しかし、受入れ見込数は199,500人と大きいため、割合で見ると29.6%です。
一方、外食業は47,714人ですが、受入れ見込数50,000人に対して95.4%まで達しています。
外食業については、受入れ見込数への到達が見込まれたことから、2026年4月13日以降、海外からの新規受入れに関する在留資格認定証明書の交付が一時的に停止されています。
以前の記事では、この「充足率」と増加ペースをもとに、今後どの分野で外国人材の採用競争が激しくなる可能性があるのかについて詳しくご紹介しています。よろしければあわせてご覧ください。
→関連記事:今後、外国人材の採用競争が激化する分野はどこか?
https://kakki-co.jp/guide/visa/article-263
これから受入れが広がる分野もある
一方で、2026年1月23日の閣議決定では、新たに
- 物流倉庫
- リネンサプライ
- 資源循環
の3分野が特定技能制度の対象に追加されました。
それぞれ、
- 物流倉庫:11,400人
- リネンサプライ:4,300人
- 資源循環:900人
の受入れ見込数が設定されています。
また、自動車運送業でも特定技能外国人の受入れが始まっており、2026年3月末時点では333人が在留しています。
今後、物流倉庫や資源循環などで受入れが本格化すれば、特定技能外国人が働く業界はさらに広がっていくことが予想されます。
40万人時代に求められる「選ばれる企業」づくり
特定技能1号外国人が40万人を超えたということは、それだけ外国人材を受け入れる企業も増えているということです。
外国人材にとっても、働く会社を比較し、選べる環境が少しずつ広がっています。
そのため、これからの外国人採用では、
「外国人を採用できるか」
だけではなく、
「外国人材から選ばれる企業になれるか」
という視点も重要になっていきます。
また、採用できたとしても、それで終わりではありません。
優秀な人材に長く活躍してもらうためには、給与や待遇だけでなく、日本語を学べる環境、仕事を教える体制、相談しやすい職場づくり、将来のキャリアなどについても考えていく必要があります。
大切なのは、すべての企業が同じ取り組みをすることではありません。
仕事内容や職場環境、採用する外国人材によって、必要な取り組みは異なります。
- 自社ではどのような人材を採用したいのか。
- その人材に選んでもらうために何ができるのか。
- 採用した人材をどのように育成し、長く活躍してもらうのか。
外国人採用が広がっていくこれからは、こうした点まで含めて受入れ体制を考えることが、より重要になっていくでしょう。
KAKKIでは、人材を紹介して終わるのではなく、企業ごとの状況に合わせて、採用から受入れ、日本語教育、育成、定着まで、どのような取り組みが必要なのかを企業様と一緒に考えていきます。
まとめ
2026年7月に公表された最新データでは、特定技能1号外国人は404,527人となり、初めて40万人を突破しました。
一方で、受入れの進み方は分野によって大きく異なります。外国人採用を検討する際は、自社の業界で現在どのような動きが起きているのかを確認することが重要です。
外国人採用をご検討の企業様は、お気軽にご相談ください。